なんだかんだで20年



    5年ぶりくらいに付けペンを持って描いた16ページの漫画が賞を取って、編集さんに「じゃっ、これでデビューということで!」ととてもライトに言われたあの日から、なんだかんだでもうすぐ20年が経とうとしています。

    まさかこの16ページがきっかけで、20年もの間、絵を描くことを生業にできるとは思いもしませんでした。漫画の投稿をしていたころは先のことなど本当にな~んにも考えてなくて、日本中の漫画家志望者さんから助走つけて殴られそうなくらい、何の覚悟もなく、無計画だった私が、ですよ。もちろん、な~んにも考えてなかったのは投稿していた頃の話で、「仕事としてやっていく」と決めた時から先は、それなりの努力もしたし、本気で向き合ってきたつもりです。
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ネーム講評会2017



    今年も開催しましたネーム会!漫画描きさんが集まってネームや原稿を見せ合い、語り合う会です。

    過去に私が漫画専門学校の講師をしていた時の繋がりから始めた集まりだったのですが、回を重ねるごとに参加者さんが増え、今回は過去最高人数となりました。担当編集付きのプロ志望者さんから新人漫画家さん、ベテラン漫画家さん、同人誌作家さんなど、ジャンルも青年誌寄りからBL、少女誌まで、いろいろな作家さんが集まりました。

    皆さんきちんと作品を仕上げられる方たちなのですが、それぞれ悩みはあるようで……。創作してると悩みは尽きませんよね。わかる。正解はあるようで無いようなものだし。ネームを見ながら、講評と言うより一緒に考えていこう?私はこう思うよ?という感じで話しました。

    デジタル派かアナログ派かという話でも、いろんな意見が聞けました。最近液タブを買ったという人の「デジタルは後でいくらでも修正がきくので、絵を完成させる筋力、絵の力?みたいなのが弱くなる」という話はとても興味深かったです。

    前回より少し早く開始したにもかかわらず、あっという間にお開きの時間に。相当喋ったはずなのに、2次会に行ったお店でもお話は尽きず。みんなすごい。なんなのこの熱意は!お酒も入っていたので、和やかにワイワイできて楽しかったです。

    講師までしておいて今さらなんですが、私、人と話すの上手くないんですよね。何かを教えたり説明したり、伝えることが上手くない。そんな私がこういう会を開いてもみんなが望むものは得られるのだろうか?と少々不安に思っていました。でも、参加者さん同士が仲良く語っている様子を見ると、開催してよかったんだーという気持ちになりました。

    作品は自分の力だけで作らなきゃいけない。でも、誰かに相談したいこともある。私は自分の漫画能力についてはよくわからないけど、漫画についての経験はある。それを語ることはできる。正しいかどうか、役に立つかどうかは受け止めた人が選べばいい。私の経験を聞きたいという人には積極的に伝えていきたい。上手く話せないかもしれないけど。

    今回もとても楽しく充実したネーム会でした。来年も開催できたらいいな。


【お仕事】「処女(おとめ)は神社で×××する」【コミックス】

    「処女(おとめ)は神社で×××する」

    2017年5月3日、白泉社より
    電子コミックス「処女(おとめ)は神社で×××する」が配信開始されました。

    表紙右上の白泉社レーベルの帯がまぶしいです……!
    もちろんこれにも描きおろし漫画が入っています。なんと10ページも!いつもコミックスの描きおろしはだいたい一人で仕上げているので、今回も同じノリで始めたら……意外と時間がかかりました。10ページって、結構あるね……。アシさんのありがたさが身に染みる。でもでも、神社ものならこれは描いておかないと!ってか描きたいし!と思ってがんばりました。
    Jossieで読んでくださっていた方も、ぜひお手に取ってみてほしいです。


【お仕事】「彼と私のHな小説ができるまで」story01



    白泉社の電子書籍 Love Jossie vol.19に
    「彼と私のHな小説ができるまで」の1話を描かせていただきました。2017年5月3日より配信開始です。

    * * * * *

    新シリーズ開始です!わーー!ドッキドキに緊張しています!表紙のタイトルフォント、めちゃくちゃ可愛くないですか!?
    Jossieではいつも本当にとても自由に描かせていただいているのですが、今作はさらに自由というか大丈夫なんだろうかと不安になるくらいフリーダムなことになっております。たぶん私はこういうノリが好きなんだろうな~。キャラクターも気に入っています。

    作業進行が遅れ気味になったせいでレギュラーのアシスタントさんの都合がつかず、急きょ臨時のアシさんを募集したり、なんかいろいろ大変だったような気がしますが楽しく描けました。ぜひぜひ読んでみてほしいです。よろしくお願いします!



思い出のペンダント

    チェーンが壊れたまま、何年も仕舞っていたペンダントがあった。安いものなので修理するとその方が高くつきそうで迷っていた。
    今つけるにはデザインも可愛すぎるし、もういいかな…なんて思いながら数年経った。

    ふと、一度相談だけでもしてみようかと思い立ち、百貨店のジュエリーコーナーを見て回った。こんな安いペンダントトップに合わせてチェーンだけ売ってくださいとは言いにくい雰囲気の店が並ぶ。勇気を出して店員さんに声を掛けると、勧められたのは4万円のチェーン。確かに綺麗なのだけれど、安いトップを見せるのが恥ずかしくて「また今度にします」と店を後にした。

    やっぱり百貨店ではチェーンだけでもこれくらいはするものか……。あきらめようかなと思ったとき、別の店の人に声を掛けられた。「お伺いしますよ」笑顔で気さくな店員さんに、チェーンだけを探していると伝えると「はい!ございますよ!」と明るい声。値札をチラ見ると、さっき見たものより安価で予算の範囲内だった。店員さんの明るさに気持ちが動いて、ドキドキしながらもペンダントトップを見せて相談してみた。

    毎日たくさんの高価なジュエリーを見ている店員さんなら、ぱっと見ただけで私の持っているそれがどのくらいの値段のものかわかったと思う。それでも店員さんはまったく気にしない様子でチェーンを選んでくれた。トップのデザインを考慮しながら似合うチェーンを提案してくれた。古い壊れたチェーンは「直りますよ!重ね付けしても可愛いので、こちらも使えるようにしましょう!」そう言って直してくれた。

    10万円単位の商品が並ぶ店で、安いチェーンだけを買う客にもとても丁寧に接してくれた阪急百貨店の店員さん、ありがとう。
    おかげで、またこのネックレスがつけられます。安くて若者向けのデザイントップだけれど、これは亡くなった父が買ってくれた最初で最後のアクセサリーなんです。