- カーチャンがカレーうどんを作ってくれました。なんでも、美味しいカレーうどんの出汁を手に入れたのだとか。キャッキャ♪ルンルンしながら実家へ行くと。
まずキッチンに異変を感じました。でもまさかそんな、気のせいだよ~と思いなおし、テーブルへ。ほかほかのカレーうどんを覗きこむと、そこにも何か違和感があって。
えっと。確かにカレーうどんの匂いがするんだけれど、なんだろうこの違和感は……?(RPGのダンジョンを進むときのBGMをお願いします)
* * * * *
カーチャン曰く
「ネギが無かったのよねぇ」
なるほど、この緑色の野菜はネギではないのね。……で、何?
「大根の葉っぱよ~」
そっか~あはっ!無かったのなら仕方がないね!彩りとしてはアリだよね~同じ「野菜」だしね~うんうん。
「他に入れるものがなくてぇ~」
うん、大根の葉っぱ以外にも具材が見えるね。
でもなんかこぅ、認めたくないっていうか、その。恐る恐る、一応訊いてみる。
「おあげさんだよ~」
やはりそうか、やはり!きつねうどんに入っている、あの甘いうす揚げか!!キッチンでうす揚げを見たときはまさかと思ったが、本当に入ってるとか、もう!
一縷の望みを持って、うす揚げを口に入れてみた。激甘かった。
やっぱりか!きつねうどん用の味付け済みのあれかぁああああ!!
カレー味の出汁は美味かった。美味かっただけに、なんとも言いようのない脱力感が、体内を駆け巡るのを止められなかった。
カーチャンは満面の笑顔で言う。
「ねっ、美味しいでしょ!」
もちろん、カーチャンも同じカレーうどん(甘いおあげさん入り)を食べている。
カーチャンは悪くない。美味しいものを食べさせてあげようと、がんばった結果がこれなのだ。甘いのと辛いのはケンカすることなく、お口の中で仲良くどっこいしょと食道を滑り降りる。きっと胃の中でも、仲良く消化されてゆくことだろう。だから、本当に何も悪くはないんだ。
でも。
「美味しいでしょ!」の台詞に、なんと答えていいか わ か ら な い 。
まるっと完食して、実家を後にした。
今度、カーチャンをカレーうどんの美味しいお店に連れて行ってあげようと思います……。
※大文字フォントの部分について、行間がみっしりで読みにくいかもしれませんが、当時の感情(動揺)を表現するための仕様です。ご了承ください。
青木のはらさん>
焦げているのに生……あるあるすぎて目頭が熱くなりました。
びっくりしますよねーこわいですよねー
がんばって、「びっくりシリーズ」と戦っていただきたいものです。
私もがんばりま……す……
ああ、わかります。
わたしにとってそれは、チャーハン(焼き飯か?)です。
なんでも入れてしまえばいいというもんじゃないし、焦げているのに生っていうのもどうかと・・・ねえ?
それは「びっくりチャーハン」と命名され、恐れられているのです。
そして「びっくりシリーズ」は他にも沢山あるのでした。