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チェーンが壊れたまま、何年も仕舞っていたペンダントがあった。安いものなので修理するとその方が高くつきそうで迷っていた。
今つけるにはデザインも可愛すぎるし、もういいかな…なんて思いながら数年経った。
ふと、一度相談だけでもしてみようかと思い立ち、百貨店のジュエリーコーナーを見て回った。こんな安いペンダントトップに合わせてチェーンだけ売ってくださいとは言いにくい雰囲気の店が並ぶ。勇気を出して店員さんに声を掛けると、勧められたのは4万円のチェーン。確かに綺麗なのだけれど、安いトップを見せるのが恥ずかしくて「また今度にします」と店を後にした。
やっぱり百貨店ではチェーンだけでもこれくらいはするものか……。あきらめようかなと思ったとき、別の店の人に声を掛けられた。「お伺いしますよ」笑顔で気さくな店員さんに、チェーンだけを探していると伝えると「はい!ございますよ!」と明るい声。値札をチラ見ると、さっき見たものより安価で予算の範囲内だった。店員さんの明るさに気持ちが動いて、ドキドキしながらもペンダントトップを見せて相談してみた。
毎日たくさんの高価なジュエリーを見ている店員さんなら、ぱっと見ただけで私の持っているそれがどのくらいの値段のものかわかったと思う。それでも店員さんはまったく気にしない様子でチェーンを選んでくれた。トップのデザインを考慮しながら似合うチェーンを提案してくれた。古い壊れたチェーンは「直りますよ!重ね付けしても可愛いので、こちらも使えるようにしましょう!」そう言って直してくれた。
10万円単位の商品が並ぶ店で、安いチェーンだけを買う客にもとても丁寧に接してくれた阪急百貨店の店員さん、ありがとう。
おかげで、またこのネックレスがつけられます。安くて若者向けのデザイントップだけれど、これは亡くなった父が買ってくれた最初で最後のアクセサリーなんです。
しゅんさくさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
何年も仕舞いこんでいたんですけどね;
素敵な店員さんのおかげで、また身に着けられてうれしいです(*´▽`*)
すい先生おはようございます。
朝から泣いてしまいました(><)
漫画で読みたくなるようなお話。
お父様もお喜びになられていらっしゃるでしょうね。
今でも娘が大切にしてくれている事を…。